難病とは、「医療領域」で上手く対処、治療ができない身体の不具合のことをいう。
医療は年々治療という行為から離れており、今や脱臼ですら治せなくなっている。
現在の医療の仕事は、分析解析と外科手術、薬の処方がメインになっている。
治すことから遠ざかっている医療にとって年々「難病」は増えていくだろう。
細かい世界に入っていくものは物事の本質から遠ざかり、物事の本質を掴むものはシンプルな世界で、複雑化させて細かい世界に入ってしまうのは人間が持っている性質でもあるかもしれない。
「治療」には本来解剖学、生理学、病理学は必要なく、
「体に精通しているかどうか」
つまり
「実際に体を扱うことに慣れているかどうか」
だけが必要になる。
明治初期までの医者のほとんどが今の民間療法のようなもので、当時は触ることで経験を積むしかなかったから、今の医療よりも治せた部分が圧倒的にあった。
感染症やウイルスに対する治療は生物学や薬学の発展であり、医療はそれらの成果を使うだけ、常に医療的なイノベーションは機械工学や生物工学などから起こるもので、医療はそれらの成果を使うしかない。
本来医療の持ち味は「どれだけ体を扱うことに精通しているか」
だけで、周辺領域のイノベーションに依存するしかない現代医療はすっかり心許ないものになってしまった。
我々は医療には期待しない。やることは機械工学や生物工学領域でのイノベーションを徹底させていくこと。
医療がその起源から行ってきたにも関わらず放棄してしまった「触れる」ことにより不具合を解消する手助けをすること。
根本的なイノベーションを起こした結果、医療が変わらざるをえない状態に持っていくこと。
今、活動している中でこれは思ったより大変なことではないんじゃないか。。と感じつつあり、それは時代が要請しているものだから必然的に起こるだろう転換かもしれないと思う。