施術を受けに来る方のからだを変えていく主体というのは施術者ではなく、受け手の中に元々ある自己修復能力です。
施術者がやることというのは、その本来持っている自己修復能力を邪魔せず、適切な刺激で助長するということで、「治してあげる」「よくしてあげる」という意識自体が既に過度な干渉になります。
「痛みをとる」ということを売り文句にしている所もありますが、一方的に痛みをとることでバランスを大きく崩してしまうことがあります。
脳神経学でわかっていることは、痛みはからだが下手に動かないようにするための防衛システム、アラームだからです。
痛みがとれたと喜んで動き過ぎてしまい捻挫した。
なんていうこともあるくらい、痛みが強かった人のからだは痛みのないからだに馴染むには時間がかかります。
「どんな痛みでもとります」
という看板を出しやっている所あったらちょっと危ないかもしれません。
痛みに執着してやると、施術する側がしんどくなるというのもありますね。