癖について 

当たり前なんですが、不調というのは元々その人が持っている心身のバランスを崩す癖に由来しています。

 

自信がなくて背を丸める癖は徐々に横隔膜や呼吸器を収縮させたり動きを悪くしていきます。これはいずれ呼吸器異常や、横隔膜周辺の内臓、心臓疾患などに繋がる可能性を持ちます。

 

決まった脚に体重を乗せる癖が続くと片方の足首や膝の軟部組織に制限を作ったり骨内病変を作ります。これは膝の痛みや股関節痛の可能性を持ちます。

 

若いうちはまだいいですが、年とともに長年の癖が悪さを始めたり、癖の修正が難しくなったりします。

 

身体が崩れていることで一時的に生じていた癖は、心身が初期化されると無くなりますが、偏った動きや姿勢をとるアスリートの場合は身体を初期化しても癖はとれないし、癖をとることで逆にパフォーマンスが下がったりします。

 

ボクサーはガードの姿勢的に胸椎4、五番辺りの可動が無くなり、これは心臓周辺の膜組織や横隔膜に制限を作ったりしますが、ボクシングには必要な姿勢だったりします。

 

一般の人は癖は当然ない方がいいですが、長年染み付いた癖というのは中々抜けにくいもので、特に長年特定の病気や痛みを持っている人の癖というのは根強いものがあります。

 

人間は神経の反応パターンの大部分を3歳までには形成してしまうとされていて、その人の人格、性格が大体3歳までに決まるといえます。

 

これらから癖には①3歳までにパターン化される生来の癖、②習慣的に形成される癖、③心身の崩れからくる癖があると思いますが、③3歳までに決まる癖というのはその人の個性、人格そのものとでもいえるもので、これは自分のパターンをリセットしていく修行をしているような、ラマナマハルシのような人でなければ解消するのは難しいと思います。

 

施術で対象になるものは①習慣的な癖、②心身の崩れからくる癖で、これらを修正し心身を初期化することで病気を予防したり症状がなくなったりします。

 

これらが修正されず、過度になることで症状が出ると思うので、こういった癖を定期的に修正できるなら身体に大きい問題が生じる可能性はだいぶ抑えられると思います。

 

ぼくが施術でしている大きな仕事の一つはこれがあると思っています。

 

 

ボディデザインラボ takeji