精神疾患と血糖値

これもSEO対策?で読んだ本のまとめをなるべく毎日書いていこうと思います。

「血糖値スパイク」が心の不調を引き起こす 溝口徹
ここのところ、原因がよくわからず(脳波、画像検査で問題ない)クスリの服用で抑えているという頭痛もちをみる機会が増えました。
自律神経に関連する部位に問題をもつ方が圧倒的に多いと感じていましたが、この本を読んで「血糖値スパイク」はなるほど、結構な人に該当しそうだと感じました。改めて施術で内分泌系をしっかりチェックしようと思いました。
血糖値については、随時血糖が200mg/dl以上であれば糖尿病と診断され、糖尿病でなければ問題ないとされています。
血糖値は高いのが問題ではなく、最高値から最低値までの落差が極端な場合に自律神経に負担をかけます。
血糖値スパイクとは食後短時間(30分以内、人によっては数分)で血糖値が240mg/dlといった高い数値に達し、そのご食前の価よりも低い数値に下がるという乱高下がみられる現象です。
健康診断や人間ドックでは、ブドウ糖75gを摂取した後2時間後の数値をみるので、血糖値スパイクかどうか検査することはできません。
血糖値スパイクは、多くの精神疾患、心血管症に絡んでいるようで、実際に糖質接種が増えて食物繊維摂取量が減った90年代後半からうつ病患者が急増したようです。
血糖値が上がると下げようとしてインスリンが分泌され、下がると上げようとしてアドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールが分泌され、この量が多い程自律神経に負荷がかかるため、食後数時間内で不安感、ほてり、発汗、眠気、頭痛が起き、睡眠障害のある人は注意です。
「精神疾患の診断と対策に重要な疾患」で挙げられるものに、甲状腺疾患と糖尿病があるようです。個人的には副腎疲労と脳脊髄液の減少も因果関係が強いと思っていますが、これらには相関関係がありそうです。これらは精神科では確認しようがないので、抗うつ剤をとりあえず処方するだけになるでしょう。
統合失調の2割にも血糖値のトラブル(糖化)が関わり、ビタミンB6の低下が関係しているようです。
少食なのに太るという人はインスリン過剰分泌で、一般的には亜鉛を摂ること、運動の負荷を上げていくという対処法でしょうか。
著者は血糖値スパイクの予防策として、食後すぐに15-20分歩くことと、食事の見直しを挙げています。
類人猿がヒトに進化した数百万年で、米など穀物を食べるようになったのはたった1万年以内で、それまでは魚、木の実の脂質、魚、肉のタンパク質、季節の果物少々で、人類はまだ糖質摂取に適応できていないとのことです。果物は体にいいイメージがありますが、現代の果物はかなり品種改良が進んでいるため極端に糖分が高いです。
旧石器時代のエネルギー比率は脂質50%、タンパク質30%、糖質20%で、今の日本人は糖質のエネルギー摂取60%超えだということで、旧石器時代の食生活を理想とするならかなり糖質が多いですね。
著者は高タンパク食を推奨し、加工肉でも魚でも何でも食えと言っていますが、添加物や重金属の問題があるので、動物性タンパク質は青魚や小魚から摂るといいです。
最近の糖質制限の流れで、ケトン体も勧めていますね。絶食するとエネルギー源がブドウ糖からケトン体に切り替わるというやつです。
施術では、内分泌系の問題をチェックし、インスリンやコルチゾール、アドレナリンなどの分泌異常などあるかをみて、該当部位に調整をかけるという対処法になるでしょう。