今月号の秘伝は合気術の特集。
同じ流派の松村師範が登場。医者の先生でもあります。
松村師範が免許皆伝になるのは凄く早かったとのこと。技の切れも素晴らしいものがあり、手鏡をかけられると別の技のようだったとか(門下生談)。
光道総師範の錦戸先生は、入門技1本目の横面打ちをひたすら練習させたという話が載っていて、これは光道のコンセプト「脱力ではなく気の体を作るための感覚を養成する」という目的のため。
実際、大崎先生にその話を聞くと、錦戸先生の最初の弟子は横面打ちだけを3年間やった。錦戸先生の初期の弟子は色んな武術の高段者ばかりだったが、お互いに1本目が全然かからないから、正座だけが上手くなったという笑い話のようなものも、、
大東流光道の入門技は難しいものが多く、自分は1本目と3本目が誰にでも同じようにかかるまでは次に行けないなと思いながら稽古していて、特に3本目の手鏡は入門技にしてはえらく難しい。
光道の技はどれも関節をキメたりせず、上げてただ落とすというもので、軸の感覚が強く養成させられる。
1本目 横面打ち(錦戸先生のお弟子さんの道場)
3本目手鏡
1本目なども、腰から崩す、膝から持っていく、連動させて落とすなどというように技に応用、変化が効いていくのだと思う。
以前ストレッチの店で働いていたことがありますが、ストレッチでも
①対象の組織の伸ばし方を工夫(角度や圧や意識など)
②コンタクトした組織から連動させて調整していく
③コンタクトした組織から筋膜を使い違う系(神経、内臓、靭帯、脊柱や頭蓋など)に入り連動してリリース
④傾聴などで拘縮した組織にコンタクトし、病変を読み取り、病変をつくっている原因を探り、問題にフォーカスしてリリース
などの過程を踏みました。受けている方はもはやストレッチとは感じていなかったかもしれませんが、外から見ていて同じでも内実が変化していきますね。
②以上の段階になると、一通り可動検査をして1箇所コンタクトしてリリースするだけで全ての可動検査が変わったりするので、弱い力でも1箇所しかコンタクトしなくても満足してくれたりしました。ストレッチの店は時間制でしたが、実質的な調整は最初の1、2手で終わっていたりということもありました。
経験が長い門下生も師範の先生も、基本技が変わり続けると言います。
これは身体自体が変化したり、効率のいい体捌きを体得したりするからですね。活法も殺法も身体が変わり続けることで変わり続けるので、施術でも最近施術スタイルに変化が少ないなと感じた時はちょっとやばいと思うようにしています。
ボディデザインラボ takeji