邪気よさらば
若山敏弘
昨日届いた本ですが、中々面白くて一気に読みました。
この手の本が好きな方は特に中々楽しめる内容で、著者の力量を感じると思います。
「邪」についてですが、「邪」というものを対象にしている場合、「邪」の概念をはっきりさせる必要があると思っています。
「邪」についてどう設定しているかで、術者の疲労や施術の効力は変動していくと思います。
邪を極端に自分と離れたものとして設定する場合、自分が弱っている場合に自分の設定でやられることがあるかもしれませんね。
中医学では六淫邪気といった、邪についてはっきり定義があって、この本の著者も、
1 外的要因から来る風、熱、湿、燥
2 細菌やウイルス
3 不安や妬み、恐怖などの感情エネルギーによる停滞
4 エネルギー体の悩み、苦しみによる停滞
という風に分けて考えています。
著者自身、密教行者が動けない子を一発で動かしたドキュメンタリーを観てから、家や治療院を売って台湾に渡り治療法を模索したり、威力のある整体法を探究したようですが、邪についての設定がなかったために自身が不調に陥ったようです。
本書には邪についての対処法が色々出てきますが、個人的には鍛錬法とその理論が面白く、取り入れてみようと思いました。
特に、A10神経、脳幹から前頭葉のルートについて書かれている本というのは初めて見ました。