恒常性を持った不具合

身体の不具合、例えば股関節の動きが悪くなったり心臓に負担がかかりやすくなったりすると、身体の補正作用が起こり、不具合に合わせて身体のバランスをとろうとします。

 

 

この補正作用によって、不具合のある状態が恒常化されることになります。

 

 

不具合を取り除く場合、股関節なら股関節、心臓なら心臓だけではなく、その不具合によって生じた恒常性も変化させなければ不具合はまた元に戻ってしまいます。

 

 

長い不具合ほど、それに合わせて身体のバランスが出来上がってしまった状態なので、施術する側が身体全体の連動を読み取ることができなければ対処できない厄介な状態が出来上がります。

 

 

不具合が恒常性を持つと、身体がそれを不具合として認識しなくなるので、身体に不具合を不具合として認識させる必要が出てきます。

 

 

加齢と共に、自己修復能力が低下しますが、これは身体が不具合を不具合として認識しなくなるということでもあります。

 

 

鍼灸や整体で一時的に楽になるけど、また不具合が出てきてしまうという状態は、この恒常性が強くなっている状態です。

 

 

うちの施術では、身体の連動、統合をとるということをメインで行いますが、恒常性が強くなり、身体が不具合のあるバランスを正常だとみなした状態は厄介です。

 

 

この場合は集中的に身体に対して、

 

 

「この状態は不自然で、本来の状態ではない」

 

 

と認識させる刺激を入れる必要があります。