いつもはうーん怪しいな〜と思いながら読んでる著者の本ですが、今回のは参考になりました。
一番面白かった話としては、大東流合気柔術は武田怱角が西郷頼母から会津藩の御留技になっていた御式内という武術から創ったという話なんですが、この西郷頼母は武士ではなく神主で、陰陽師だったとのこと。つまり陰陽師の体系に含まれていた武術だったということが書いてありました。
ということは、ぼくは陰陽師絡みの「武」術を日々せっせと習いに行っていることになります。
保江氏の先祖は赤穂藩の陰陽師の棟梁で、当時江戸の陰陽師よりも赤穂の陰陽師の勢力が勝っていたことに危機を感じた幕府は、赤穂藩の陰陽師を抹殺しようとしたということがあったようです。
保江氏の先祖は眞殿といったらしいですが、隠密に追われて名前を変え、違う地域に移り住んだといいます。
たまたま播磨の陰陽師と対談することになり、大東流が陰陽師の体系から来ているということを聞いたようです。
四方投げや小手返しなども御式内の中にはあるようで、大東流に伝わっていないのが音霊の部分ということで、御式内には元々四方投げで相手を崩すときはこの音、投げる時はこの音というのがあったとのこと。
保江氏が対談した陰陽師は九州でこの御式内を教えているようです。合気はその中にあるのかどうか謎ですが、、
大東流は陰陽師の元締めだった清和天皇の流れの源義光が戦場の死体を解剖して創り上げた武術が起源という話なので、そんな外れた話ではないと思いました。
身体操作としては、肩を固めないためにへそのラインで腕立て伏せをする、骨と骨を接触して技をかけるという話が参考になりました。
また、合気と透明な力は一緒にされがちなんですが、合気は「身体に働いている相手の安定維持装置を切る」、透明な力は「相手の体に浸透するぶつからない力」で、佐川幸義はまず合気で崩し、透明な力で吹き飛ばしていたということ。
保江氏が合気を集中的に体得したきっかけは、保江氏の教えている学校にオーラの視える生徒がいて、その生徒がオーラ(というより魂)の動きを視て、「それだとかからない」「(相手の)首までしかオーラが入っていない」「足まで入っているからかかります」などとコーチすることで感覚を掴んだ。
その結果わかったのが、「後頭部をもぞもぞ動かすことで合気がかかる」ということ。なんとも変わった話ではありますが、試してみようと思います。
他にも色々興味深い話が書いてあり、買いですね。
ボディデザインラボ takeji